歩き遍路 平成19年春( 3日目) 
    11番藤井寺→12番焼山寺→玉ヶ峠経由本名

 焼山寺の山には、昔、暴れたり、火炎を吐いたりする魔力を持った大蛇がすみつきいて人々に害を与えていたそうです。これを聞いた大師が、大蛇を大岩に封じ込めてしまったことで、焼山寺と名づけた寺を開いたと伝えがあります。
 それが、この、1番の遍路ころがしとして有名な最初の難所です。 焼山寺は、標高約八百メートルの山上にあり、険しい坂道をのぼらねばなりません。しかし、今日の宿泊は焼山寺から9km先の本名にある植村旅館です。植村旅館に予約したとき「どのくらいかかります」と聞きましたら「焼山寺から3時間程です、皆さん無事到着されてます」と返事です。焼山寺から9km先の本名まで3時間も掛かるの?ほんと?と疑ったものです。その顛末を記録します。

 焼山寺を打つことで、1番から11番の遍路は気楽な散歩で、これからが本番なのを思い知らされました。

■3日目の行程を見る

 藤井寺~本名間の距離と時間を表にしました。
 8時前に出発して7時前に到着しました。10時間ほど掛かっています。平地の散歩の感覚で考えてしまう危険が潜んでいました。焦ったのは、玉ケ峠の前の石垣のある500mの区間です。道は狭いし険しいし、夕焼け子やけのメロディーが聞こえるし、これからもこんなのが続くのか、と思って焦りました。
 玉ケ峠は心細かったですが、そこからは下りなので暗くなっても人家があるので安心できました。しかしこれは、成り行きで計画してませんでした。
 今思えば、頼りは植村旅館で聞いた「焼山寺から3時間程です、皆さん無事到着されてます」の返事だけです。遅くなりましたが無事到着しました。宿やには、4人の方が到着されてました。
足は痛いし、身もくたくたです。2階の寝床に行く階段を一段一段ゆっくりと登り下りです。







●11番藤井寺→長戸庵の行程

 11番藤井寺から長戸庵の距離は2.6Kmで500mほど登ります。ここは、いちばん最初で、「一番の遍路ころがし」です。断面図から判断すると、「一番の遍路ころがし」の中でも一番の難所です。
 この2.6Kmに1時間28分かかりました。普通の散歩では、最初の1時間で5~6km歩きます。ここの厳しさがわかります。ここの遍路の軌跡を18枚の写真に風景だけでなく時間も記録しました。 右の表は、写真番号と撮影時間をプロットしました。特に集中して撮影をするのでは無く、平均して撮影しています。この5分間間隔の撮影時間は、休憩時間なのです。1回に20から30秒程度でしょうか。
 11番藤井寺の境内、参拝者や遍路者でなく、ジャージを着た人も交じっていました、トライアスロンの練習にここが最適らしいです。

 次に、この部分の拡大図を置きます。断面図を伸びやかに見えます。










12番焼山寺へ行く遍路道です。
石碑、案内版、標識、、おみくじと古くからの道の安全祈願です。又、「藤井寺四国八十八か所霊場」の始まりです。

11番藤井寺の本堂の横の12番焼山寺へ行く遍路道です。ここから上がっていきます。
石碑の左の祠が「藤井寺四国八十八か所霊場」の一番霊場です

11番藤井寺の本堂です。
本堂の横から12番焼山寺へ行く遍路道があります。

祠が「藤井寺四国八十八か所霊場」の23番薬王寺です


遍路道の切れ目から鹿児島の方を写しました。左に養護施設、右の方に大観覧車があります。

お茶畑でしょうか遍路道の途中の小高い所にありました。ここには少し車が通れる様に簡易舗装がしてあります。

この様な階段が綿々と続いております。50歩行っては一息ついて、又50歩行っては一息ついて汗が玉のように走っております。

歩きやすい道です。土が新しいです。土が平らです。なんか新しく手を入れられた感じです。藤井寺の本堂横にあった工事案内板の工事でしょうか。ありがとうございます

倒木が沢山あります。枯れ葉が沢山あります。遍路道のところに枯れ葉が一杯あります。でも歩いて見ていたらたばこの吸い殻とか、空き缶とか、ケースとか、空き袋とかは一切ありません。気持ち良く散歩しています。

この溝は何でしょうか。推測するに雨水を外に掃き出すための溝じゃないでしょうか。雨が降ったら遍路道は川の如くなって道を削られ土を削られます。
又、小さな案内板が励ましや安心を与えてくれます。

この様なならだかな道が続いてくれたらいいですけど。階段、坂道、急な坂道になったら自分の体を重力に逆らって上に持ち上げようとしているのがよく分かります。こういう道なら汗も引いてくるのですが、うれしいです。
湧き水です。右の写真の様にこれから先は4キロ飲み水はないという表示がありました。早速戴きました。なんか冷たくクリアな味がします。
スタスタと行く今の人はなんでしょうか。世の中には天狗がいると聞きますがあの様に足が達者な人なんでしょうね。私は息をひぃひぃいいながら上がって来たところです。このデジカメの立ち上がりが遅いので写りが小さくなりました。

12番焼山寺まで9.5キロです。長戸庵です。

●長戸庵→柳水庵の行程

 高さ500~600mの尾根伝いに2.9kmを1時間15分で歩きます。
 木々の切れ間から見える眺めで、尾根歩きを満喫しました。




絶景ポイントです。絶景ポイントに置いてあるベンチから絶景を見ています。吉野川が流れてその上に大きな大きな雲が流れて吉野川の所に影を落としています。

ここを下っています。けっこうきつい石の多い所を長く下っています。登りばっかしかなと思ってたら下りもアルなんて困ったことです。又この分登らないといけないと思うとぞっとします。

先程の大きな荷物の人は2回目らしいです。先回は宿の予約、予約で懲りたらしく今回は寝袋を持ってきておられるらしいです。

延々と続く上り坂です。登っては休み登っては休みしております。まだまだ続いてるそうです。

峰の所にある道というのでしょうか。両側が断崖、もう急な斜面です。杉の木が両側に立って風情がある感じがします。

ブルドーザーでも入ったのでしょうか。車の轍があります。キャタピラーの様な感じがします。でもこんな山の中にどないして持ってきたのでしょうか。小さいのでしょうが。
柳水庵へ1.2km(徒歩約25分)
藤井寺へ5.2km(徒歩約2時間)
とあります

柳水庵まで1.2キロの看板がありました。近くにトラックがあります。ここまで車で登ってこれるとこなんですね。
上の地図で、私がプロットした柳水庵の位置が少しずれています。注意下さい。

5秒か10秒前に抜かしていった人があそこにおります。二人目の天狗なのでしょうか。こんな急な坂、あそこが柳水庵ですか。こんな急な坂降りるのが大変です。

柳水庵に着きました。急な崖、足下がごつごつした岩で作られた階段のような所を降りてきました。トレッキングシューズがものすごく役に立ちました。下に水飲み場がありおいしく戴きました。水道水とは違う美味しい水です。
柳水庵です 2階建ての家屋です。雨戸が閉め切られています。今は無人のようです。
柳水庵です。2個貰ったパンとお茶でお腹を膨らましております。ありがたいです。

●柳水庵→一本杉庵の行程

 標高500mの柳水庵から750m程の一本杉庵まで尾根伝いに登りです。
 雪が残る道を行くと左右内の一本杉の真ん中に御大師さんがおられます。




お遍路さんご自由にお休み下さいと書いてあります。立派な畳敷きの部屋です。
柳水庵を過ぎた山道です。結構広く軽四くらいは通っていそうな道です。
林道を離れて遍路道の山道に入ります。

急な坂道です。息切れしています。あちこちに雪が残っているんですが、私は体がほてっています。杖の上にあごを出しているのでしょうね。

急な上り坂です。ここ上から下を撮っています。あそこで折れ曲がっているんですけど又同じように急にギューッと下がっています。あごを杖の上に乗せています。杖の有り難みをしみじみと味おうています。体はほてっています。

大きな倒木が行き先を遮っています。潜っていくのか、超えていくのか、まあ左の方を廻って超えて行くのですね。

雪は結構残っております。私はひぃひぃ言うてあごを出しています。体は暖かく顔から玉のような汗が流れています。

左右内の一本杉です。真ん中に御大師さんが見えます。左右に分かれているのですが、一つの株が二本になっています。

御大師さんを横から撮りました。バックの一本杉は一株ですけども枝が複雑に分かれております。一本の株とは思えないくらいあちこちに分かれています。真ん中には大きな柱みたいな一本の幹があります。

御大師さんの後方から撮りました。バックの杉が大きく伸びております。真ん中に一本大きな柱みたいな幹がすっと伸びていていろいろ複雑に枝みたいですが、一つ一つが大木に見えます。

御大師さんの後方に建つ庵です。無人のようです。雪が大分積もっております。

●一本杉庵→焼山寺の行程

 標高750mの一本杉庵から400m程の左右内にいったん下り700mの焼山寺まで登ります。
 左右内の集落は、静かなところです。マタギの文字が頭に浮かびます。




細くて急な下り坂です。杖にすがって杖を先に出して杖で体を支えているようなものです。体がぐらぐらするのですが杖で助かっております。

急な下り坂です。杖の頭を持って先に杖を出して体を支えています。ゆっくり、ゆっくり足を滑らさんように

急な坂を下りてきたら集落が見えました。又急な坂が続くのでしょうか。

下りる小道です。突然こういう小道に入ってきました。人家と人家の間を通って行くのでしょうか。

狭い狭い道を通らせて戴いております。石垣の上が家、下が又家狭いところに家が沢山建っています。

山また山が見えます。ここはかなり山深いところなのでしょうか。

右が美郷左が焼山寺ここは左右内と古い標識があります。

細い脇道を入って橋を渡ると梅林があります。



淵が見えます。透き通った水が岩を通って青く透き通って見えます。

姿が写ってないかも分かりませんけれども藤井寺から焼山寺を往復してる人がおられます。今話を聞いてたのですが片道3時間半往復7時間になります。

最後の登りだろうか、なかなか急な坂です。後50分位掛かりそうなことを途中で会った人に聞きました。

加工して階段にしたんでしょうか、こういう急な所を自然の石を利用して階段にして戴いて、木の根があそこに出ています。こういう所をずっと登っています。

今又一人下りて行かれました。朝追い抜いて言った人が焼山寺を往復して戻って来られたのでしょう。先程の人は片道3時間半それを往復するということを言っておられました。一番ここがいいんじゃないかと昔の所が残っているからと言っておられました。

坂道を登るとジャンボがあった。昔聞いたような小説ですが全然違う所です。

ふうふう、ふうふう言って上がってきたら石塔が見えました。あれは何なんでしょう。車が沢山通っています。ひょっとしたらあれがそうかな。

12番焼山寺へ464mの石碑です。待ちに待った石碑です。あと464mです。頑張ります。

大日如来の設置場所らしいです。予約済みの看板です。人気あるんでしょうね。

奉燈の寄進をお願いしますとあります。一基50万円。残8基らしいです。

山門下の階段です

12番焼山寺の山門です。

12番焼山寺山門の横にある太子堂の下の所にあった氷です。ここの水入れのところに出来てたのでしょう。

本堂に着きました。横の鐘堂で着いた事を知らせる鐘を突きました。
本堂の前の亀池で食事をしました。

本堂の横に新しい太子堂が作られています。

12番焼山寺の本堂です。

本堂の階段の下の所に置いてあります。広岡貞雄様のお接待です。

12番焼山寺の太子堂です。逆光のためにどうなってるか分かりませんが。

●焼山寺→玉ケ峠の行程

 標高700mの焼山寺から230m程の鍋岩にいったん下り玉ケ峠まで登ります。
 焼山寺を打った感激で、忘れものに気付くぼんやりものです。



12番焼山寺からの降り口です。幅は広いのですが、それなりの急なゴロゴロとした坂です。
「衛門三郎霊跡」の
杖杉庵縁起の案内板です
大師と衛門三郎の像 石碑と大木

左右内小学校です。今休校してると聞いています。その前にはたと気いついたのですが、折角苦労した所12番焼山寺で納経して戴くのを忘れました。又行かないと駄目です。

遍路駅です。イス、テーブル、傘などが揃っているところです。なんかこの鉄板焼きは何でしょうか。ひょっとしたら焼き芋でも焼くのでしょうか。
左が玉ケ峠への道
右が鍋岩への道です

修行の身なので左に行きます。

左が玉ケ峠への道、右が鍋岩への道です。焼山寺に一緒に昇っ方は、皆右の道に行かれます。修行の身なので左に行きます。左の道は、一人だけです。

長閑でゆっくりとした道です。

私の影が映っています。横には同行二人空海の道と書いた標識があります。この道をずっと行きます。

ここから又細い道の登りです。頑張ります。

遍路峠まで0.5キロと書いてます。結構急な坂ですが、日が暮れる 暗くなるまでに登ります。
こんな山の中に石垣です
こんな山の中に石垣があります。ハアハアふうふうして上がってきたような所に人が何かやったのでしょうか。何かの跡なんでしょうか。分かりませんが。

夕焼け子やけのメロディーが聞こえます。
今5時です。
上の方には空が見えます。空は見えるのですが、先程から500m 0.5Kです。家の散歩では100m1分500m5分でいけるのに。この道にかなり掛かっています。

やっと車道に出てきました。0.5キロとか0.6キロとか書いてあったのは何だったのだろうか。0.5キロや0.6キロがこんなに時間が掛かるものとは初めて思った。しんどい。標識の処で16:39、ここが17:07です。0.5キロに28分掛かっています。
これからこの道自動車道を行きます。

玉ヶ峠です。切り通しになっています。標高450mと書いています。誰もいません。人っ子一人いません。どこかのお寺の鐘が鳴ってます。一人だけです。

玉ヶ峠の横のお地蔵さん群です。ひなびて昔からあるようなとこです。峠の切り通しから風がヒューと冷たい風がヒューと吹いてきます。もう5時過ぎています。

交通安全の鏡に映して自分を撮りました。
鏡にはお地蔵さん群も映ります。

●玉ケ峠→本名植村旅館の行程

 玉ケ峠から85m程の本名まで下ります。
 長代を過ぎた人家のない道で軽トラとすれ違いました。軽トラは止まり窓が開き、私の名前を呼びます。植村旅館の女将さんが車で迎えに来られたのです。遅いのを心配していただいたのです。ありがとうございます。申し訳ないですが、歩き遍路の身であることを説明して空で帰ってもらいました。さすが遍路の地です、人情が厚いです。



集落の多いところです。ミカン畑があったり梅林があったり色々です。景色も抜群です。毎日こんなとこにおったらいいでしょうね。でもかなり不便なんでしょうね。私は住めるのかどうか分かりませんが。

いいとこですね。向こうから犬が一匹やって来ますけど。私はきっとよう住まないですね。たぶん 人は一人も見えないですね。あれ犬かな?しっぽ大きいよ。大きいしっぽかな。

お墓の左下の木の下に犬みたいのがおります。人っ子一人いない所にいます。じぃーとこっちを見てるのですけども。さっきはしっぽがフサフサしてるような感じでした。ひょっとしたらきつねかな?
きつねでしょうか?

遠くてよく見えません。

玉ヶ峠を過ぎてからずっとこういう下り坂です。あの犬みたいな動物の事をお百姓の人に聞いたのですが、声が出なくて、拝んであっちの方向を指されました。
<お遍路さんへ>
川平のおいしい水です。
ご自由にお飲み下さい。

と ふるくからの案内があります

集落で ふるくから、お遍路さんを
見守って頂いています。

美味しい冷たいお水を戴いてはっさくを一つ戴きました。こういう所でお接待して戴くなんて有り難いです。

植村さんとこに着きました。まわりは真っ黒です。川の横です。山の稜線がはっきり見えます。向こうは青空です。はぁ くたくたです。

6時44分です

写真を写せなかったのですが、途中まで植村旅館の女将さんが車で迎えに来てくれました。歩きますと説明しました。



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